ノキシノブについて
分類はウラボシ科ノキシノブ属ノキシノブになります。
山地の樹の幹や岩の上等に自生するシダ植物で、葉は細長く楕円形で、濃い緑色をしています。
寄せ植えや盆栽にも使われ、名前の由来は家の軒下等に生え、シノブのように着生することから、ノキシノブと名付けられたそうです。
別名は七星草、金星草、落星草等、胞子嚢を星に見立てて名付けられています。
観賞方法
苔玉、石などへの活着、寄せ植え、盆栽等。
分布
北海道以南の日本全土。
世界では中国。
自生地情報
山地の樹の幹や岩の上等に自生しています。
育て方
日光を好みますが、直射日光が当たりすぎると、葉焼けする可能性がありますので、直射日光が当たらない明るい場所で育てられて下さい。
用土
水持ちの良いケト土や、ピートモス、鹿沼土をベースにブレンドしたもの。
置き場所
屋内の場合
ノキシノブは耐陰性があり屋内でも管理ができますが、直射日光が一日中当たる場所だと葉焼けをおこしてしまう恐れがありますので、レース越しの窓際等で育てられて下さい。
エアコンの風が直接当たる場所は乾燥しすぎますので、風が直接当たらない場所で育てられて下さい。
屋外の場合
直射日光が一日中当たる場所だと葉焼けをおこす恐れがありますので、明るい日陰等、半日蔭で育てられて下さい。
耐寒性はありますが、凍ると弱ってしまいますので、冬場に雪や霜が積もる場合は、室内へ移動させて下さい。
水やり
乾燥してくると葉を内側に巻いて細くなります。
夏場等は土が乾燥してきたらたっぷりと水を与え、日中の気温が高い時に水やりをすると蒸れて葉が茶色に変色する恐れがありますので、朝の涼しい時間、夕方に水やりをして下さい。
頻繁な水やりは根腐れの原因になる恐れがありますので、用土が乾燥していない場合、毎日水を与えなくでも大丈夫です。
冬場は水やりの回数を減らし、乾燥気味にすることで耐寒性を高めることができます。
葉水
空中湿度の高い場所を好みますので、葉に、霧吹き等でこまめに水をあげて下さい。
葉水には葉の乾燥を防ぐ役割の他、害虫の予防、ホコリの付着を防ぎ、見栄えを良くする効果もあります。
植え替え
根詰まりの原因になりますので、定期的に植え替えをして下さい。
水をあげた時に上手く吸収しなくなったり、鉢底から根が出たりした時は植え替えをした方がよいです。
植え替え方法
鉢から取り出し枯れた根をカットし、鉢の中心にノキシノブを置いて隙間を用土や水苔で埋めていきます。
たっぷりと水をあげて風通しの良い半日蔭で育てられて下さい。
増やし方
株分け
親株の葉の下のからでてきている、子株を切り取ります。
傷んだ根をカットし、株を鉢や苔玉に植え付けます。
活着するまでは明るい日陰に置いて、たっぷりと水をあげて下さい。
株分けはノキシノブの生育期である春~秋が適期になっております。
楽しみ方
苔玉、石などへの活着、寄せ植え、盆栽等。
育成日記
ノキシノブをテラリウムや屋内で育成、石へ活着させて育て、経過を観察していこうと思います。
育成の参考になりますと幸いです。
テラリウム
2021/11/23~
育成環境:温度18℃~19℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:3日~1週間に一回程。
換気:1週間に一回、5分程。
2021/11/23~2022/5/23
6か月程経ち、新芽もでてきてくれて、葉も大きく育ってくれています。
植物の種類別に一つ、一つに分けていると、水やり、換気にかなりの時間がかかりますので、蓋の四隅にシリコン製のシールを貼り、通気性を良くした容器に、他の植物と一緒にまとめようと思います。
容器から取り出してあげました。
根も成長し、だいぶ土に活着してくれています。
後は新しい容器に植え付けてあげて育てていこうと思います。
育成環境:温度10℃~28℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
2022/5/23~10/31
5ヶ月程経ち、夏の暑さのせいか、葉が少なくなっています。
水やり、換気にかなりの時間がかかってしまうので、他の植物と一緒にオープンタイプの容器にまとめてあげようと思います。
新たな容器に置いてあげました。
オープンタイプの容器なので湿度、温度管理に気を付けながら育てていこうと思います。
育成環境:温度18℃~32℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋の四隅にシリコン製のシールを貼り、通気性を良くした容器。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
2022/10/31~2023/3/19
5ヶ月程経ち、湿度が足りないようで葉が乾燥しています。
湿度管理に気を付けながら、育てていこうと思います。
育成環境:温度9℃~26℃、光量500㏓~2000㏓程。オープンタイプの容器。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:照明等で明るさを確保した場所。
水やり:1~2日間に一回程。
2023/3/19~2023/10/19
約7ヶ月程経ち、画像がなく大変申し訳ないのですが葉が茶色になり枯れてしまいました。
ここまで約2年程ノキシノブを育ててきましたが、オープンタイプの環境では湿度が足りず上手く育ってくれないようです。
密閉空間の環境だと光量が少なくても徒長する事なく育ってくれますが、夏の暑さには注意が必要のようです。
今後もノキシノブを育てていこうと思いますが、ノキシノブのテラリウムの育成日記はここで終了にしようと思います。
育成環境:温度15℃~31℃、光量500㏓~2000㏓程。オープンタイプの容器。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:照明等で明るさを確保した場所。
水やり:1~2日間に一回程。
石への活着
2021/12/5~
ノキシノブを糸等で石に固定してあげます。
後は蓋付きの容器で腰水で育てようと思います。
育成環境:温度16℃~18℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器で腰水管理。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:水が減ったら足してあげます。
換気:1週間に一回、5分程。
2021/12/5~2022/4/12
4ヶ月程経ち、根がだいぶ成長し、活着しているようなので、糸を切って確かめてみようと思います。
逆さまにしてみましたが剥がれ落ちず、無事に活着してくれているようです。
今度も同じ環境で育てていこうと思います。
育成環境:温度10℃~26℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器で腰水管理。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:水が減ったら足してあげます。
換気:1週間に一回、5分程。
2022/4/12~10/3
6ヶ月程経ち、暑さのせいか葉が茶色になり少なくなっています。
水やり、換気にかなりの時間がかかってしまうので、他の植物と一緒にオープンタイプの水槽にまとめてあげようと思います。
こちらの水槽で育てていこうと思います。
新たな水槽に置いてあげました。
オープンタイプの水槽なので湿度、温度管理に気を付けながら育てていこうと思います。
育成環境:温度22℃~32℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器で腰水管理。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:水が減ったら足してあげます。
換気:1~2週間に一回、5分程。
2022/10/3~2023/7/11
9ヶ月程経ち、オープンタイプの環境で湿度が足りなかったのか枯れてしまいました。
湿度が高い環境の方がノキシノブは良く育ってくれるようです。
夏の暑さには弱いようなので育てる際は、温度管理・湿度管理が重要になってくると思います。
元々、斜面に自生しているので活着する力は強いようですが、石のくぼみにケト土等を入れて活着させるとより安定してくれるかもしれません。
これまで1年半程ノキシノブを育ててきましたが、これでノキシノブの石への活着の成長日記は終了にしたいと思います。
育成環境:温度9℃~31℃、光量500㏓~2000㏓程。オープンタイプの水槽。
置き場所:照明等で明るさを確保した場所。
水やり:1~2日間に1回。
屋内で育成
7/17~
1株、1株に分けたノキシノブをオープンにした環境で育ててみようと思います。
育成環境:温度28℃~30℃、光量500㏓~2000㏓程。オープンな環境で育てます。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
2022/7/17~10/31
画像がなく申し訳ないのですが、夏の暑さで乾燥し過ぎたのか、葉が茶色になり枯れてしまいました。
やはりシダ植物なのである程度の湿度が必要なようです。
残念ながらこちらのノキシノブは諦めて、他のノキシノブをオープンタイプの容器で育てていますので、こまめに水やりをしながら、そちらの様子を見ていこうと思います。
育成環境:温度18℃~32℃、光量500㏓~2000㏓程。オープンな環境で育てます。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
まとめ
約2年にわたりノキシノブを育ててきましたが、オープンタイプの環境では湿度が足りず上手く育ってくれないようです。
密閉空間の環境だと光量を強めに当てなくても、徒長せずに成長してくれて育てやすい種類だと分かりました。
しかし、夏の暑さに弱いようなのでその点は注意が必要なようです。
石には5ヶ月程で活着してくれるようなので、木や石に活着させてテラリウム等の環境で楽しまれてみてはいかがでしょうか?
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