オヒシバについて
分類はイネ科オヒシバ属オヒシバになります。
代表的雑草であるオヒシバは繁殖力、耐久力がとても高く、道端や公園等で自生しています。
8~10月頃に開花し、少ない栄養で成長する一年草です。
草丈は30~80㎝程になり穂の形が特徴的なので、田んぼ道等を散歩しているとすぐに見つける事ができます。
名前の由来は夏日に良く育ち、踏まれても絶えない事やメヒシバ属の植物と比べて穂が太くたくましい事から付けられたそうです。
別名をチカラグサとも言い、根、茎共に手で引き抜こうとしても、簡単には切れない事からこう呼ばれているそうです。
茎について
葉が折り重なるように茎を包み込んでいるので、少しの力が加わっても折れたりちぎれたりしません。
薄い新聞紙を重ねると強度が増す原理と一緒のようです。
根について
無数の根で地面にしっかりと付くひげ根を生やす植物です。
地中深くに根を伸ばすので、簡単には抜き取れなくなっています。
穂について
1本の茎に2~7本の小穂をつけ、種子を数千個つくります。
種子は風で飛ばされ、春の発芽気温になるまで休眠するので、確実に自生区域を広げていきます。
分布
本州より南側。
自生地情報
日当たりが良ければどこでも生きていける耐久力を持っています。
畑の畔やアスファルトの間、グランド等でも見られ、他の植物が生息しにくい場所でもオヒシバは生きていける強靭な生命力を持っています。
耐湿性、耐乾性、耐暑性、耐寒性が高く、人や車等による踏圧にも強い為、人が多い場所でも生息する事ができます。
防除方法
農作物に与える被害は小さいのですが、多く生える為景観を損ねてしまいます。
1度茂ってしまうと完全に駆除する事が難しく、種を作る前に草刈をする事で種による繁殖を抑える事ができても、草刈をした部分からすぐに新しい芽が出てきてしまいます。
農薬の使用
草刈をしてオヒシバが再生し始めた頃に、希釈した除草剤を散布する事で高い効果が期待できます。
除草剤はイネ科の雑草に使えるものを選ぶようにしましょう。
遮光
成長に必要な日光を遮断する事で成長を抑えます。
1度除草した後に隙間なく、花や作物を栽培し、影を作る事で遮光させることが出来ます。
また、植物を植えなくても除草シート等で日光を遮るのも効果的です。
利用方法
家畜等の餌に利用されています。
妊娠中の牛は栄養価が低く繊維質が多い牧草を好む為、畜産農家では牧草を収穫し終えた後に生えるオヒシバを刈り、日光で乾燥させ干し草にしています。
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