サザンカについて
分類はツバキ科ツバキ属サザンカになります。
花が少ない冬季に花を咲かせる日本固有種の植物で、山口県~沖縄県の山林に自生する常緑小高木になります。
園芸品種は300種程あり、シロ、ピンク、斑やぼかしが入ったもの等様々な種類があります。
花木として庭木や生垣、盆栽等、幅広く植栽されています。
観賞方法
庭木、生垣、盆栽、鉢植え等。
分布
山口県、四国、九州、沖縄。
育て方
用土
有機質に富み、水はけが良く、適度に湿った土を好みます。
地植えの場合は腐葉土をたっぷりと混ぜ込んであげ、鉢植えの場合は赤玉土中粒と鹿沼土中粒、完熟堆肥かバーク堆肥を同量づつ混ぜ合わせたもの等を使用します。
肥料
植え付けの時に元肥として有機質肥料か緩効性の肥料を与えてあげましょう。
鉢植えの場合は3月頃の花が終わってから株元に速効性の肥料を与えて下さい。
地植えの場合は毎年2月頃に寒肥として堆肥、油かす、骨粉を混ぜ合わせたものを、株から少し離した場所の土に埋めて与えてあげて下さい。
置き場所
日当たりの良い場所を好みますが、日陰でも育ってくれます。
日が当たる場所の場合は西日が当たる場所は避けて、日陰で育てる場合は明るい場所で育てて下さい。
冬場は-5℃以下になると防寒対策をしてあげ越冬するようにし、冬季に冷たい風に当たると花付きが悪くなるので北風が当たらない場所で育てましょう。
土壌がアルカリ性になると肥料分を吸収しにくく、葉が黄色になり成長が悪くなってしまいます。
コンクリートブロックの塀の近く等は土壌がアルカリ性になりやすいので避けるようにしましょう。
水やり
鉢植えの場合は土の表面が乾いてから、水が鉢底から流れるまでたっぷりと水をあげます。
受け皿に水が溜まったままにならないようにして下さい。
冬場は水分が多すぎると根腐れの原因になるので控えめに水をあげて下さい。
地植えの場合は植え付け後、2年未満の株は土の表面が乾いたら水をたっぷりと与えます。
2年以上経つ株は特に水やりの必要はありませんが、雨が長く降らず乾燥がひどい時は水をあげて下さい。
根付いてからは特に水やりの必要はありませんが、雨が降らず乾燥がひどい時は水をあげて下さい。
植え付け・植え替え
3月~4月頃と9月~10月頃が植え付け、植え替えの適期になります。
鉢植えの場合は苗木より一回りから二回り程大きい鉢を選び、苗木は根鉢を崩さないように取り出してあげます。
鉢に鉢底ネットを敷き、鉢底石を3㎝程の厚さに敷いて、有機質肥料か緩効性化成肥料を一緒に元肥として入れます。
用土の上に苗を置き、鉢の縁より3㎝程下の所まで土を入れてあげ、水を鉢底から流れるまでたっぷりとあげましょう。
苗が安定しないようなら支柱等を立てて固定してあげて下さい。
地植えの場合は根鉢の大きさの倍程の深さと大きさの植穴を掘って穴の底を耕してあげます。
掘りおこした土を腐葉土や完熟堆肥等と混ぜ合わせて半分程植穴に戻します。
苗木の根鉢を軽くほぐしてあげ植穴に入れ、残りの土を戻し苗木の株元が地面の高さになるように調整します。
たっぷりと水をあげ、苗木がぐらつく場合は支柱等を立てて支えてあげましょう。
鉢植えの場合、植え替えは2~3年を目安に一回り大きい鉢に植え替えてあげましょう。
害虫・病気
5月~6月頃と8月~9月頃にチャドクガが付く事があり、幼虫は葉を食害し毛が皮膚に触れるとかゆみや発疹が現れます。
葉の裏に黄色い卵の塊が付いていたら葉ごとカットして処分し、卵からかえった場合は殺虫剤等を散布して駆除して下さい。
脱皮した抜け殻や死骸に触れてもかゆみや発疹があらわれるので注意して作業して下さい。
カイガラムシ類が付く事があり、なかでもルビーロウムシという種類の成虫は体がロウ質で覆われており薬剤が効きにくいので、竹べらなどの樹皮を傷めないもので描き落として下さい。
5~6月頃に幼虫が発生するのですが、この時期はロウ質に覆われていないため薬剤等を散布して駆除してあげましょう。
剪定
3~4月頃に枝の間引きと弱い切戻りを行いますが、開花前や開花中の株がある場合は咲き終わるのを待ってから行っても大丈夫です。
また9月頃に残したい花芽以外の、不要な枝を切り戻す事もできます。
増やし方
挿し木
6月~8月頃に、春に伸びた枝を10~20㎝程にカットしてあげ水に浸け、用土に挿してあげます。
空気穴をあけた透明なビニールで容器ごと覆ってあげ湿度を保ちながら、直射日光を避けた明るい場所で管理して下さい。
とり木
3月~6月頃に枝の樹皮を3㎝幅で木質部まで剥ぎ取り、カットした穂木を水を湿らせた水ゴケで包みビニールで覆い湿度を保ちながら直射日光が当たらない場所で管理します。
水ゴケが乾く前に水をあげ、1~3ヶ月後に発根状況を確認してから枝から切り離して植え替えてあげましょう。
コメント