ナンテンについて
分類はメギ科ナンテン属ナンテンになります。
赤い実がお正月の花材として欠かせない常緑低木で、古典園芸植物の一つです。
初夏に白い花が咲き、冬場に赤い実をつけます。
冬でも濃い緑が茂る様子や赤い実をつける事から縁起物として好まれ、厄除け、魔除け、縁起木として古くから庭に植えられてきました。
和名の南天は難を転じる、難転や成天の意味合いで、不浄をはらう為に玄関やお手洗い、鬼門の方角に方位よけとして植えられるようになりました。
実は焼酎、氷砂糖に付け込んだ南天酒は咳止めや喉の痛み等の民間薬として使用されてきたり、南天のど飴として販売されたりしています。
赤飯や煮物、魚料理などの上に乗せるのは、縁起物としてだけではなく、防腐や殺菌等の効果の為に乗せられたりします。
観賞方法
鉢植え、お庭等。
原産国
日本、中国、東南アジア。
育て方
用土
通気性、水はけが良く、ある程度の湿度を保てる肥沃な土を好みます。
赤玉土小粒と腐葉土、黒土を4:3:3の割合で混ぜ合わせたもの等を使用します。
肥料
地植えの場合は冬に鶏ふん等の有機質肥料と緩効性の化成肥料を混ぜたものを与えます。
鉢植えの場合は植え替えの時にカリ、リン酸を多めに含んでいる肥料を用土に混ぜてあげましょう。
置き場所
午前中に日が当たる半日蔭の場所を好みます。
強い西日は苦手なので避けてあげましょう。
真夏の直射日光に弱いので、鉢植えの場合は半日蔭に移動させてあげましょう。
水やり
地植えの場合は特に水やりの必要はありませんが、雨が降らず乾燥がひどい時は水をあげて下さい。
鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげ、夏場に水切れを起こさないように注意して下さい。
植え付け、植え替え
植え付け・植え替えは3~4月頃が適期になります。
地植えの場合は根鉢の倍の幅と深さの穴を掘ってあげ、元肥として腐葉土や堆肥(又は緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付け、水をたっぷりとあげて下さい。
鉢植えの場合は2~3年に1回を目安に植え替えてあげましょう。
剪定
3月~4月頃が適期になります。
初夏に咲く花を剪定すると実が付かなくなるので注意して下さい。
実を付けた枝は、数年間花をつけないので剪定の対象にしましょう。
株元から生える枝数が多い場合は、風通しを良くするために根元で剪定し、枯れ枝や弱っている枝はその枝の付け根から剪定して下さい。
病気
日当たりや通気性が悪いと、湿度が高くなるので、すす病やモザイク病にかかる事があります。
混み合っている枝を剪定してあげ、風通しの良い環境を作ってあげる事で予防する事ができます。
増やし方
種まき
晩秋に種を採取して保管しておいて、翌春に蒔いてあげます。
挿し木
3月~9月頃が適期になり、カットした枝を清潔な用土に挿して増やします。
収穫
11月頃から実が付き始め、2月頃まで観賞でき、切花として楽しむ事もできます。
実が付いている間は収穫する事ができます。
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