クロガネモチについて
分類はモチノキ科モチノキ属クロガネモチになります。
秋から冬に小さな綺麗な赤い実を沢山付け、実の無い時期も常緑で光沢がある濃い緑の葉と、灰白色の木肌で楽しむ事ができます。
名前が苦労の無い金持ちを連想させるとし、縁起の良い庭木としても人気があります。
観賞方法
庭植え、鉢植え等。
原産国
日本(本州中部~沖縄)、朝鮮半島南部、台湾、中国中南部、ベトナム。
育て方
用土
水はけが良く、有機質の多い土を好みます。
鉢植えの場合は市販の園芸用培養土が便利で、自分で配合する場合は赤玉土中粒と完熟腐葉土または樹皮堆肥を2:1の割合で混ぜ合わせたもの等を使用します。
地植えの場合は植え付ける前に腐葉土をすき込んでから植え付けてあげましょう。
肥料
リン酸を多く含む肥料を配合すると、実が良く付くようになります。
鉢植えの場合は3月頃にリン酸の含有率が多い化成肥料を株元に施します。
庭植えの場合は2月頃に有機肥料に骨粉を混ぜたものを、寒肥として株元の周りに埋めてあげましょう。
置き場所
鉢植え、庭植え共に水はけが良く肥沃な土であれば、日向から日陰まで育ってくれます。
大きく成長するので、庭植えの場合は建物の基礎部分や塀の基礎に影響しないような広い場所に植え付けてあげましょう。
水やり
鉢植え場合は土の表面が乾いてからたっぷりと水をあげます。
庭植えの場合は、植え付けて2年未満の場合、土の表面が乾いてから水をあげるようにし、2年以上経つ場合は特に水やりの必要はありませんが、夏場に雨が降らず乾燥がひどい時は朝か夕方の涼しい時間帯に水をあげて下さい。
植え付け・植え替え
気温が上がり始める4月~6月頃が適期になります。
植穴または鉢土の底に有機質肥料か緩効性肥料を元肥として入れておきましょう。
移植する際はなるべく根鉢を大きくつけるようにしましょう。
植え替えは1~2年に1回を目安に、1~2回り大きな鉢に植え替えてあげましょう。
害虫・病気
ツノロウムシという虫が付く事があり、樹液を吸うため大量に発生すると樹木が弱り、排泄物が堆積し、葉や枝に黒いすす状のカビが発生し、すす病という病気にかかってしまい光合成を妨げてしまいます。
成虫は白く厚いロウ質に包まれており薬剤が効きにくい為、見つけ次第竹べら等の樹皮を傷つけにくいものでかき落として下さい。
6月頃には幼虫が発生する事があり、幼虫はロウ質に覆われていないため薬剤が効きます。
見つけ次第、薬剤で駆除してあげましょう。
増やし方
接ぎ木
3月~4月頃が適期になります。
種から育て3~4年程経つ雄株を台木として成木の雌株から穂木をとって接ぎ木します。
台木は株元から5~10㎝程に切り詰めて、穂木は雌株の前年枝から2芽以上つけた5~8㎝程のものを選んで切りつぎします。
ついだ部分をつぎ木テープで下から巻き上げて固定し、鉢ごとビニールに入れて密閉してあげて乾燥を防いで管理して下さい。
常緑樹は穂気をとってからできるだけ早く作業を終わるようにしましょう。
種まき
11月~12月頃に赤くなった果実から種を取り出して、残っている果肉を水で綺麗に流し落とします。
乾燥すると発芽しなくなるので、ビニール袋に湿った砂と一緒に入れて密閉し、冷蔵庫で翌年の3月~4月頃まで保管します。
3~4月頃になったら種を取り出して、水で洗い用土に蒔いてあげましょう。
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