ヒロハヒノキゴケについて
分類はホンマゴケ目ヒノキゴケ科ヒノキゴケ属ヒロハヒノキゴケになります。
ヒロハと名前が付いていますが、ヒノキゴケより小型で葉は広く、雨水が流れ落ちる斜面の土壌や、大型樹木の根元にマット状に群生します。
1つの塊から100本以上の茎と葉を作り上げる生命力を持っており、繊細な葉が連なる姿は観賞価値も非常に高く、苔レイアウトでは見応えのある植栽が望めると思います。
分布
本州~琉球。
世界では中国、東南アジア。
観賞方法
苔テラリウム等。
自生地情報
雨水が流れ落ちる斜面の土壌や、大型樹木の根元にマット状に群生します。
育て方
日当たりが良い場所は苦手なので、半日蔭か日陰で育てられて下さい。
用土
苔植物のほとんどは空気中の水分と光合成で成長する為、肥料は特に必要ありません。
油かす等の有機肥料を与えると枯れてしまう恐れがありますので、避けて下さい。
柔らかく水はけが適度にある土にするため、腐葉土と砂を混ぜたものや、培養土や樹皮培養土に砂を混ぜたものを使います。
温度
苔を育てる温度は30℃くらいまでは問題ないと考えられていますが、夏場等は30℃を超えますので、置き場所を調整し、育てられる事をお勧めいたします。
苔テラリウム等、容器で育てられる場合は直射日光が当たらない場所で管理する事で、容器内の気温上昇を抑える事が出来ます。
置き場所
屋内の場合
レース越しの窓際等、直射日光が当たらない、涼しい場所で育てられて下さい。( 夏場の暑い時期は、容器内が高温になり蒸れてしまうので、玄関、トイレ等の涼しい場所に移動させて下さい。 )
空気が綺麗な場所を好みますので、空気の状態が綺麗でない場所で管理されると、葉が茶色に変色する恐れがありますので、空気が汚染されにくい風通しが良い場所で育てられて下さい。
屋外の場合
木漏れ日が入る程の木の下等、直射日光が当たらない、風通しが良い場所で育てられて下さい。
水やり
乾燥に弱い苔ですので、葉が乾燥する前にこまめに水をあげて下さい。
夏場等、日中の気温が高い時に水やりをすると蒸れて葉が茶色に変色する恐れがありますので、朝の涼しい時間、夕方に水やりをして下さい。
葉水
土が乾燥しない様に水やりをしているのに葉が茶色になってしまう場合があります。
ヒロハヒノキゴケは空気中の水分を吸収しますので、空気中の水分が足りていない場合、乾燥しやすい葉先から茶色になります。
対処法としては霧吹き等で定期的に葉水を与え乾燥を防ぐ事です。
しかし、定期的に葉水を与えるのが難しい場合は、クローズドタイプの容器で育てられると、空気中の湿度が保たれ、乾燥しにくくなります。
冬場に空気が乾燥している時は葉水をしてあげて下さい。
増やし方
葉挿し
まず茎が長めのヒロハヒノキゴケを1本ずつに分け、葉の先端部分をハサミで切り、成長点を止めます。
そして、容器内の土を湿らせ、先を切ったヒロハヒノキゴケを寝かせて置きます。
時間が経つと枝からわき芽が出てくるので、ある程度成長してから植え替えられてもよいです。
最初、環境に馴染めず茶色に変色してきた場合でも、茶色になった葉から新芽が出てきますので、定期的に水をあげて下さい。
4~6月、9~10月あたりが新芽を出しやすい時期になります。
移植法
種苔を直径2㎝位の小さな株に分け、根を軽く土に埋め、植え付けます。
直射日光が当たらない、涼しい場所で育てられて下さい。
植え替え
挿し芽用に育てた場合、10~20本程を一株とくくります。
1株分にまとめたヒロハヒノキゴケを半分ぐらい土に挿し込んで下さい。
複数株の場合は5㎝程の感覚をあけられて、葉を寝かすように倒し、葉先が出る程度の見た目まで目土をかぶせて下さい。
目土は通気性が良い土をかぶせ、表面部分が乾燥しない程に水をあげて下さい。
水やりを続け、1か月~3か月程で新芽がで、1年~3年程でコロニーに育ちます。
育成日記
ヒロハヒノキゴケをテラリウムや葉挿し、蒔きゴケ、移植法で育て経過を観察していこうと思います。
育成の参考になりますと幸いです。
テラリウム
11/1~
育成環境:温度19℃~22℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:3日~1週間に一回程。
換気:1週間に一回、5分程。
11/1~5/23
6~7ヶ月程経ち、最近気温が上がったせいか葉が茶色になった部分もありますが、新芽もでてきてくれて順調に育ってくれているようです。
水やり、換気にかなりの時間がかかりますので、蓋の四隅にシリコン製のシールを貼り、通気性を良くした容器に、他の苔と一緒にまとめようと思います。
容器から取り出してあげました。
仮根がだいぶ土に活着してくれています。
後は新しい容器に植え付けてあげて育てていこうと思います。
育成環境:温度10℃~28℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
5/23~10/11
5ヶ月程経ち、夏の暑さのせいか、葉が茶色になってきています。
これから上手く育ってくれるか心配ですが、涼しくなってきていますのでこのままの環境で育てていこうと思います。
育成環境:温度18℃~32℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋の四隅にシリコン製のシールを貼り、通気性を良くした容器。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
2022/10/11~11/23
1ヶ月程経ち、夏の暑さで傷んでしまったのか葉がだいぶ茶色になってしまいました。
残念ながらこちらのヒロハヒノキゴケは諦めて、新たにヒロハヒノキゴケを育ててみようと思います。
育成環境:温度18℃~24℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋の四隅にシリコン製のシールを貼り、通気性を良くした容器。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
新たにオープンタイプの水槽に植え付けてあげました。
今度は夏の暑さに注意し、オープンタイプの水槽なので乾燥に気を付けながら育てていこうと思います。
育成環境:温度18℃~20℃、光量500㏓~2000㏓程。オープンタイプの水槽。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:照明等で明るさを確保した場所。
水やり:1~2日間に一回程。
2022/11/23~2023/9/23
約10ヶ月程経ち、画像がなく大変申し訳ないのですが、オープンタイプの環境で湿度が足りなかったようで、葉が茶色になり枯れてしまいました。
残念ながらこちらのヒロハヒノキゴケは諦めて、今後新たにヒロハヒノキゴケをテラリウムの環境で育ててみようと思います。
育成環境:温度9℃~31℃、光量500㏓~2000㏓程。オープンタイプの水槽。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:照明等で明るさを確保した場所。
水やり:1~2日間に一回程。
蒔きゴケ
ヒロハヒノキゴケの蒔きゴケの情報が少なく、上手く芽が出てくれるかは分かりませんが試してみようと思います。
11/11~
ヒロハヒノキゴケを乾燥させてから、揉み砕いて細かくします。
用土の上に薄く敷いてあげて育てます。
育成環境:温度18℃~19℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:3日~1週間に一回程。
換気:1週間に一回、5分程。
11/11~6/28
7ヶ月程経ち、小さいですが新芽がポツポツと出てきてくれています。
育成環境:温度10℃~31℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
2022/6/28~10/11
3ヶ月程経ち、夏の暑さのせいか、新芽が減ってしまいましたが、他の新芽は変化なく育ってくれているようです。
水やり、換気にかなりの時間がかかってしまうので、他の植物と一緒にオープンタイプの水槽にまとめてあげようと思います。
こちらの水槽で育てていこうと思います。
画像が見ずらく申し訳ないのですが、新たな水槽に置いてあげました。
オープンタイプの水槽なので湿度、温度管理に気を付けながら育てていこうと思います。
育成環境:温度18℃~32℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
2022/10/11~2023/5/2
7ヵ月程経ち、画像がなく申し訳ないのですが、オープンタイプの環境に合わなかったようで葉が茶色になり枯れてしまいました。
残念ながらこちらのヒロハヒノキゴケは諦めて、新たにヒロハヒノキゴケの蒔きゴケに挑戦しようと思います。
育成環境:温度9℃~26℃、光量500㏓~2000㏓程。オープンタイプの環水槽。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:照明等で明るさを確保した場所。
水やり:1~2日間に1回程。
移植法
種苔を直径2㎝位の小さな株に分け、根を軽く土に埋めてあげ育てます。
11/11~
育成環境:温度18℃~19℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:3日~1週間に一回程。
換気:1週間に一回、5分程。
11/11~3/29
4か月程経ち、新芽がでてきてくれています。
育成環境:温度10℃~24℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:3日~1週間に一回程。
換気:1週間に一回、5分程。
3/29~6/28
3ヶ月程経ち、新芽が大きく成長してきてくれています。
育成環境:温度18℃~31℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
2022/6/28~9/27
3ヶ月程経ち、特に変化なく育ってくれています。
水やり、換気にかなりの時間がかかってしまうので、他の植物と一緒にオープンタイプの水槽にまとめてあげようと思います。
容器から取り出してあげました。
仮根がだいぶ土に活着してくれています。
こちらの水槽で育てていこうと思います。
新たな水槽に置いてあげました。
育成環境:温度22℃~32℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
2022/9/27~2023/5/2
7ヵ月程経ち、オープンタイプの環境に合わなかったようで、葉が茶色になり枯れてしまいました。
残念ながらこちらのヒロハヒノキゴケは諦めて、新たにヒロハヒノキゴケの移植法に挑戦しようと思います。
育成環境:温度9℃~26℃、光量500㏓~2000㏓程。オープンタイプの水槽。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:照明等で明るさを確保した場所。
水やり:1~2日間に1回程。
2023/5/2~
新たに蓋付きの容器に植え付けてあげました。
以前、蓋付きの容器で育てていたものは順調だったので、夏の暑さに気を付けて育てていこうと思います。
育成環境:温度18℃~20℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:照明等で明るさを確保した場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
2023/5/2~2024/1/16
約8ヶ月程経ち、夏の暑さにも耐え、古い葉が茶色になり新芽が所々から出てきてくれています。
育成環境:温度14℃~31℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:照明等で明るさを確保した場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
葉挿し
茎が長めのヒロハヒノキゴケを1本ずつに分け、葉の先端部分をハサミで切り、成長点を止めたものを用土の上に置いてあげて育てます。
11/11~
育成環境:温度18℃~19℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:3日~1週間に一回程。
換気:1週間に一回、5分程。
11/11~12/16
1ヶ月程で小さいですが新芽が出てきてくれました。
育成環境:温度10℃~22℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:3日~1週間に一回程。
換気:1週間に一回、5分程。
12/16~1/27
1ヶ月程経ち、5本全ての個体から芽がでて成長してくれています。
育成環境:温度10℃~21℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:3日~1週間に一回程。
換気:1週間に一回、5分程。
1/27~6/28
5ヶ月程経ち、新芽が大きく成長してきてくれています。
育成環境:温度10℃~31℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
6/28~9/27
3ヶ月程経ち、特に変化なく育ってくれています。
水やり、換気にかなりの時間がかかってしまうので、他の植物と一緒にオープンタイプの水槽にまとめてあげようと思います。
容器から取り出してあげました。
仮根がだいぶ成長し土に活着してくれています。
こちらの水槽で育てていこうと思います。
新たな水槽に置いてあげました。
育成環境:温度22℃~32℃、光量500㏓~2000㏓程。蓋付きの容器使用。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:西側の窓際、レース越しの明るい場所。
水やり:1~2週間に一回程。
換気:1~2週間に一回、5分程。
2022/9/27~11/23
2ヶ月程経ち、先に出ていた新芽は徒長していた為か、乾燥して茶色になってきていますが、新たに新芽が出てきてくれています。
新しくでた新芽は今の環境にあった葉に成長してくれると思いますので、このまま増えるのを楽しみに、育てていこうと思います。
育成環境:温度18℃~26℃、光量500㏓~2000㏓程。オープンタイプの水槽。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:照明等で明るさを確保した場所。
水やり:1~2日間に一回程。
2022/11/23~2023/5/2
5ヶ月程経ち、オープンタイプの環境に合わないのか、新たに出た新芽も茶色になり枯れてしまいました。
残念ながらこちらのヒロハヒノキゴケは諦めて、新たにヒロハヒノキゴケの葉挿しに挑戦してみようと思います。
育成環境:温度9℃~26℃、光量500㏓~2000㏓程。オープンタイプの水槽。
用土:黒土、赤玉土(小粒)、川砂、ピートモス、バーミキュライトを3:2:2:2:1で配合したものを使用。
置き場所:照明等で明るさを確保した場所。
水やり:1~2日間に一回程。
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